「幸せな食卓のある暮らし」中島健蔵展

「幸せな食卓のある暮らし」中島健蔵展
  2011年7月5日(火)ー7月18日(日)きらら館

象やウサギ、小鳥をモチーフにした可愛らしい図柄の
絵付けの器たちが並ぶ。
形で遊ぶ作家が多い笠間で珍しいといってもよい
シンプルな造形に生き生きと描かれる植物や動物達。
優しいイエローを基調にしたおとぎ話の世界は
三人の娘さんのために喜んでもらえるものを造ってみたら
こうなったんですよ、と作家の中島さんは照れ臭そうに笑う。

「食材が昔に比べてとても変化しているので、
食器もあそびゴコロを大切にしたいんです」
なるほど、色鮮やかな野菜にもシンプルな
スープや穀物にも不思議と馴染んでしまうほっこりとした
雰囲気なのだ。
大阪市出身、笠間の持つ自由さに惹かれて
茨城へ移りすんだのが15年前。
工房の名前「雲(クラウド)」も自由に空を
泳ぐ雲をイメージして名付けた。
以来、普段使いのカジュアルな食器を中心に作陶を続けている。
日本の古い陶器の形を借りつつ、自由で柔らかな世界は
多くのファンを魅了し続けている。

文・写真/黒澤かすみ

情報更新 2011年7月22日