1964 音風景

コンサートでは、近代西洋音楽の伝統から抜け出し、音楽が作曲者のコントロールを離れ、自然物のように存在することを目指したジョン・ケージのピアノ作品を用いた電子音楽作品や、ポピュラー音楽に限らず、今日のさまざまなジャンルの音楽に影響を与えた、短い旋律やリズム・パターンを何度も反復させる、ミニマル・ミュージックの先駆的な名作であるライリーの〈インC〉。さらに、西洋の伝統的な音楽語法から脱し、新しい表現を目指した湯浅譲二、一柳慧、高橋悠治といった日本人作曲家たちの1964年の作品を紹介します。

これら1964年作品に横溢する自由な創造精神が、現代に飛び火して、新しい時代の音楽表現への刺激となることを願いつつ、東京2020応援プログラムおよびbeyond2020プログラムとして、この公演を開催します。