カルテット AT 水戸 第2回演奏会

水戸芸術館・専属楽団

昨年夏、第1回演奏会で鮮やかな熱演を繰り広げ、大喝采を浴びた水戸芸術館の専属楽団「カルテット AT 水戸」。第2回演奏会も彼らならではの意欲的なプログラムをお届けします。

ハイドンやベートーヴェンに代表されるドイツ・オーストリア圏の作曲家によって確立された弦楽四重奏ですが、その後様々な土地で名作が生み出されました。旧ソ連のショスタコーヴィチが亡き妻に捧げた〈弦楽四重奏曲 第7番〉、「浮遊する、液体のような」サウンドを意図して藤倉大が2020年に完成させた〈アクエリアス〉の2曲は、聴く者をモダンでスリリングな音世界へと誘います。アフリカ系アメリカ人ヘイルストークの変奏曲と、チェコのドヴォルザークによる〈アメリカ〉はどちらも黒人霊歌を軸としたもの。前者は自身のルーツとして、後者はアメリカ滞在中に影響を受けた文化として取り入れ、見事なカルテット作品へと昇華されています。「カルテット AT 水戸」が切り拓く弦楽四重奏の新たなる地平にご期待ください！