ルドルフ・ルッツ オルガン・リサイタル

2019年8月 9日 ~ 2019年8月 9日 水戸芸術館 エントランスホール

即興的に演奏することを、ドイツ語ではfantasieren(ファンタジーレン)ということがある。
およそバロック時代以降、オルガニストには、優れた音楽性に加えて卓越した即興演奏の技が求められた。それは当時の彼らの主な活動の場が教会であり、中でもオルガンが重視されていたルター派の教会では、オルガニストは礼拝にあわせて自在に音楽を展開させる必要があったからだ。例えば名オルガニストでもあったバッハは、ひとつの讃美歌のメロディをあらゆるスタイルで即興的に展開し、人々を魅了した。即興演奏は、持てる知識や霊感をもとに内面のファンタジーを羽ばたかせる、粋な聴かせどころだったのだ。
その後、オルガニストの活動の場は教会以外にも広がったが、今日でも即興演奏の伝統は脈々と息づいている。その中で「即興の魔術師」として名高いのがスイスのオルガニスト、ルドルフ・ルッツだ。まるで魔法のような音楽の紡ぎ方、汲めども尽きぬ泉のように豊かな着想で各国の聴衆を魅了している。今回取り上げられるのは、バッハのオルガン曲で最も有名な〈トッカータとフーガ ニ短調〉や〈無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番より"シャコンヌ"〉など、オルガンやその他の楽器のためにバッハが書いた名曲中の名曲ばかり。その演奏の第一人者であるルッツが、無数のパイプを生き生きと歌わせ、音の大伽藍ともいうべき巨匠の作品に命を吹き込むだろう。また会場のお客様とのやりとりを通じて、有名なメロディが様々なスタイル(マーチ、タンゴ、ワルツなど...)で演奏される、観客参加型のコーナーもある。
 バッハの精緻な小宇宙を、そして遊び心たっぷりに紡ぎ出される生まれたての音楽を、ぜひお楽しみいただきたい。

主催者・アーティスト

ルドルフ・ルッツ

開催日時 2019年8月 9日2019年8月 9日
19:00 ~
会場 水戸市五軒町1-6-8
関連URL https://www.arttowermito.or.jp/hall/lineup/article_4076.html
料金 【全席指定】A席3,000円 B席2,000円 U-25(25歳以下・要身分証提示)1,000円 ※未就学児入場不可
備考

18:30開場 19:00開演

情報更新 2019年6月30日 (URL)

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